猫用の哺乳瓶でミルクを飲ませるくらい小さなころから育てて、現在16歳の二匹の雌猫を飼っています。
長期不在の前までは仕事で日中は留守、夜勤の日は18時間ぐらいはお留守番という環境でした。
小さいころは、仕事に行った後は玄関で鳴いていたそうで、帰宅したら玄関で待っていました。
可愛くて、可愛くてしかたないくらい親バカでした。
家族と暮らしていますが、他の家族にはなついておらず、私だけに甘えてくるかわいい猫たちです。
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突然の長期不在に
そんな私が、ある日突然長期不在になってしまいました。
不慮の事故で膝を複雑骨折してしまい、急に入院することになってしまいました。
救急車で搬送されたため、自分も家族も猫たちにも、何も心構えはありませんでした。
今まで2~3日の旅行に出かけたことはあり、事前にえさやトイレの処理などを家族に託してでかけたことはあります。
帰ってくると最初の何時間かは、しらーっとして無視していましたが、その日のうちに元に戻りました。
しかし、今回の不在は、骨折が複雑で、関節部なので、なんと3か月の入院となってしまいました。
「ママはどこに行ったの?」「なんで帰ってこないの?」と毎日待っていたことでしょう。
入院している私も、2回にわたる手術や、痛みや、動けないことに耐えながら猫たちのことを考えていました。
家族に電話をかけると、「ワオー、ワオー」と悲しげな、叫ぶような鳴き声で鳴いていました。
心が引き裂かれそうでした。
世話をしてくれる家族の話では、もともと気位が高く好奇心のある「きょろちゃん」は姿を現していましたが、
私にしか慣れていない「ちびちゃん」はかぞくの前には一切姿を現さず、一日中かくれていたそうです。
3か月の間ずっとかくれていたようです。さぞ怖かったことでしょう。
幸い食欲だけはあったようで、家族が誰もいない間に食べていたようです。
家族に託すことができるのはえさと、トイレの処理ぐらいです。
テレビで、かわいい猫の特集があると帰りたくて、わたしもないていました。
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3か月後の帰宅、その反応は?
やっとのことで、帰宅して、ドアを開けても2匹ともいません。
「ちびちゃん」「きょろちゃん」「ママだよ」「どこにいるの?」
叫び続けて家じゅうを探すと、全身の毛を逆立てて、目つきの鋭いキョロちゃんがいました。
「きょろちゃん、ごめんね、ママだよ」といって抱き上げようとすると、「ふーつ、シャー」とすごいいきおいでおこってはしりさりました。
「ママを忘れちゃったの?」悲しくなってしまいました。もちろんそばにも寄ってきません。
「ちびちゃん、ちびちゃん」と呼び続けると、「ママー」と鳴きながらちびちゃんが姿を現しました。
「ママ逢いたかった」と目で訴えるように全身で甘えてくれました。
少しでも、体を密着させようとすり寄ってきます。立ち上がると「にゃーにゃー」と追いかけてきます。
一時も離れていたくないという感じで甘えてくれるちびちゃんを横目に、きょろちゃんは、
「絶対に許さないんだから」という態度で近寄りません。
無理に抱こうとすると、「もうやめてよー」とでもいうように逃げていきます。
もう完全に忘れちゃったのかな?と思い始めていました。
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やっと許してくれた
同じように育ててきたのに、性格の違いがこんなにも出るものかとおもっていましたが、
いつものようにべたべたと甘えてくるちびちゃんが私から離れている間に
なんときょろちゃんが、自分から近づいてきました。
帰宅から、5日目でした。
全身を撫でてあげると、逆立って荒れていた毛並みが、少しづつつややかな毛並みに戻ってきました。
自分から私に体を擦りつけたり、えさをねだったりするようになりました。
忘れていたんじゃなかったんです!
きっと淋しくて寂しくてたまらなかったから、怒っていたんですね。
涙が出るくらいうれしかった。
きょろちゃんも、しばらくはトイレまでついてきたり、べったりとそばにいました。
以前と変わらない日常が戻ったのは1週間目です。
外出をしてもちゃんと自分のところに戻ってくる、と安心したのでしょう。
ちびちゃんは、ふわふわであったかくてくらいところで、長時間眠るようになりました。
きょろちゃんは、ときどき、近寄ってきては、甘えてきます。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。